小山田浩子も茄子の輝きもホンサンスも、私にとってはあまりにも最近過ぎるものだけど、ユーロスペースをシネマライズやシネヴィヴァンに、カウリスマキをカーウァイやカラックスに、Switchをスーファミに、awesomeなんちゃらをピチカートファイブあたりに置き変えてみたら、麦と絹が得たものに似た、あの高揚感を容易に蘇らせることができる。あの頃「好きなものが同じであること」は最重要事項だった。サブカルであるなしに関わらず、若い男女が抱きがちの幻想は、20数年経ってもなお、どちらかと言えばあまり思い出したくない類の思い出。
坂元脚本らしい、ファンタジーが過ぎる部分と残酷なほどにリアルな部分の絶妙なせめぎ合いは、ややファンタジーが優先か。
ラストシーンにふわっと涙。
ストリートビューで「昔の場所」を検索しかけて、インターネットすらおぼつかない時代だったことにハタと気づいてやめた。。