ジョジー

花束みたいな恋をしたのジョジーのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.9
主人公の麦と絹の気持ちが言語化されることで、脳内で音読している小説のような感覚で観ていました。
好きな作家やミュージシャン、ふと口にする表現や、世の中の変だと思うこと、あらゆることで感性が近い。そんな相手に出会えたら確実に恋に落ちるし、特別な自分たちに酔ってしまうでしょう。
だけど、始まりは終わりの始まり。楽しい毎日が永遠ではなく、歳を重ねれば身を置く環境も変わり、価値観のズレが生じてしまう。
麦と絹が紡ぎ出す恋は、どこにでもある日常のなのにキラキラと眩しく、だからこそ美しい花が少しずつ萎れるような過程がとても切なくなりました。
ただ、生きている限り思い出は消えずに残るもの。自分と重ねられる程の恋もしてないけれど、何となく良いことも悪いこともあった昔の記憶が甦りました。
菅田将暉と有村架純の等身大の恋は世代を超えて心に届くメッセージが込められてるのではないかな。良かったです!

2021年劇場鑑賞9本目
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