ピートロ

花束みたいな恋をしたのピートロのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.4
『ブルーバレンタイン』のような「倦怠もの」が大好きなうえに、主演キャストが魅力的なこのふたりときたらもう、その時点で今年のベスト10入り当確。
冒頭で『ショーシャンクの空に』や実写化映画が好きな「ライト層」を嘲笑するが、すぐさま意識高い系・パリピも冷笑し、さらには全編に散りばめられた「サブカルあるある」に共感した「サブカルクソ野郎」層にも殴りかかる(自分は特別じゃないと認知させられる平均的サブカル浅瀬コンテンツ群)という、どこにも逃げ場がないこの状況、どうしろっていうの…?(※このサブカルあるあるが小説・音楽・ゲームなどと異なり映画だけはちょっとだけ深いという謎…。クーリンチェとカウリスマキって…。あと好きな作家に挙げられた舞城王太郎だけちょっと浮いてない?)。
かくいうぼくも燃え盛る小屋をバックに赤子を抱いて「こいつは俺だ!俺もこの通りだったんだ!」と菊千代ばりに叫んでしまったクチです…。
構成、伏線、膨大なあるあるなど脚本がよかった。
オジサンなのにラストでおもわず泣いちゃったけど、隣席のオジサンも泣いてたのでこれはしょうがない。
関係ないが今日は菅田将暉の誕生日らしい。
当分、余韻が抜けそうもない…困った…。