たにたに

花束みたいな恋をしたのたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

🔸社会性とか協調性って、邪魔なんだよね、才能の。

🔸恋愛感情なくても…

🔸そうやってまたハードル下げるの?

🔸Googlストリートビュー


▪️感想▪️
人間の些細な事から生まれる心のすれ違いをテーマにしているのが良いと思いました。

多少、やりすぎ感はあります。
好きな映画、作家、音楽、芸人、漫画が共通している。。うん、まだ許せる。
履いてる靴も、持ってるバッグも一緒。
いや、それはやりすぎ。

ただ、これらの共通した趣味によって惹かれ合った2人が、大人になるにつれ、その趣味をたわいもなく話し合えなくなる状況に陥り、お互いに気を使い合う関係になる。という、非常にわかりやすい、すれ違いの道のりを描くにことにより、まさに伏線を回収するかのような映画的物語の面白さを演出しています。

お互いに好きだった漫画は、仕事で忙しくて続きを読めていない。
おそろいだった靴は、社会人になってビジネスシューズになってしまった。
近くにあるパン屋さんが閉店したけど、そんなのどうでもよくなった。

裏を返せば、共通点がありすぎると、相違点が生まれる可能性も高いってことです。

菅田将暉演じる麦くんが、夢を諦め、一緒に暮らすために就職をするのだが、いったいそれって何の為だったんだろうと勿体なさを感じる。あの絵は、確実に才能があるのに。でもそれがリアルなのかなと。人の個性とかって、こうやって消え失せていくんだろうなと。社会に出て働くことが悪とは限りません。一生懸命働くことは生きる為であり、好きなことをするための手段です。

何のために仕事をするのか。
好きなことを仕事にするのか、生きるために仕事をするのか、
この考え方の違いが2人を遠ざけました。


こうして2人は円満に別れましたが、
お互いにまた新しい相手を見つけて前へ進んでいます。

いや、結局リア充なんかい。
邦画の恋愛系としては好きな方だけど、
人生に余裕がある2人がついて離れただけに思えてしまった。

調布を舞台にしたのは良いと思います!
たにたに

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