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花束みたいな恋をしたのjozeのレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.1
映画の設定時期(学生→社会人)と同じ頃、当時付き合ってた女の子に「永遠はないよね」とポツリと言われた事を思い出した。社会に揉まれ、ズレる価値観。溶けだす脳。擦り減る心。軌道修正はいつも上手くいかない。

一言で言えば、時代にフィットした恋愛映画。ビターズエンドなのかな。結ばれる事だけがゴールではないと、予定調和に反した坂本裕二の脚本はやはり惹かれる。大豆田と違ってベタな演出も多く感じたが、間口の広さが多数の共感を集め、坂本裕二推しの期待も損なわない、全体のバランスは絶妙だったと思う。オダジョーのラスボス感はここでも健在。勝てるきがしない。

20代の群像劇に欠かせない、菅田将暉と有村架純。コントが始まるで相性の良さが記憶に新しい。正直この2人飽きたと感じてる方は大勢いるだろう。けれど変わりはいるかと問われれば、いないと思う。奇抜な役や複雑な役に定評があるのも、この映画のように、等身大の青年をさらりと演じてしまうのだから、カッコカワイイお化け役者は順番待ちをしてまでも、世間は放っておかないのです。

押井守、天竺鼠、ゴールデンカムイ、、、連発する固有名詞に多少の不安を抱きつつも、最後まで作品が崩れる事はなかった。現在進行形のツールは余す事なく利用され、劇中だけの恋愛話から、徐々に自分たちのようなリアルな話に変わった。使い方も上手いし、チョイスもほどよい。

タムくんの生イラスト羨ましいなあ。お揃いのジャックパーセルとか、、、。尊い。誰も悪くないのに上手くいかないものですね。いろいろ思い出しちゃって、ダサいレビューしか書けないな。嗚〜呼。
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