人気俳優同士の如何にもバズりそうなビジュアルの恋愛映画だけど、どうやら話題性だけの映画ではないかなと。
サブカルチャーが社会性や協調性に黙殺されていくのが、サブカルチャーで繋がってた二人が社会そのものによって切り離されていくような感覚にさせてくる。
社会生活の中で、若い男女が好きだけで一緒にいることの難しさを突きつけてくるし、現状維持する為に二人を繋ぎ止めるサブカルチャーから離れていかなければならないのが残酷だ。
自分は共感を覚えるまではいかなかったけど、菅田将暉と有村架純の胸キュン目当てに鑑賞した人が持つ、恋愛映画の幻想みたいなものに真っ向から対立してるような感覚があって好感を覚えた。
調布なんだよな。
渋谷とか原宿じゃなくて。
二人の関係性も、恋愛のファンタジーで劇的にエモくしてくる感じではなく、徐々に終わりに向かっていくような温度感を二人の生活の中からひしひしと見せてくる。
同時に、従来の恋愛モノがスルーしてることや言わないことをちゃんと描写して、それで胸苦しくないように終わるのが凄い。
