KnightsofOdessa

カモン カモンのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

カモン カモン(2021年製作の映画)
2.0
[ホアキン・フェニックス育児奮闘記] 40点

21世紀の『クレイマー、クレイマー』と呼ぶべきか、ホアキン・フェニックスによる育児奮闘記である本作品は、vlogとしての録音装置と慰めあいとしての電話を通して、21世紀を生きる親子の成長を綴っている。子供は大量の情報と共に急速に大人になり、対する大人は成長しないままなので、その関係性は年齢に依らないものとなる。これを"子供を一人の人間として扱っている"と好意的に捉えるべきか、単に子供に振り回されて甘やかしているだけと見るかは微妙なところだが、というのは、あからさまに精神不安定な父親と重ねて描かれている箇所があり、このまま甘やかされ続けると父親に似てくるんだろうと思うんだが、まぁそれも自己選択ってことなんだろうか。選択肢を増やすのも親の役目と思うが。個人に分かれつつ繋がっていることを示すように、部屋のドア、玄関のドアまで開け放たれ、それが絶たれると閉ざされるのだが、寝るときに部屋のドア開けとくとか『パラノーマル・アクティビティ』かよと。玄関まで開けるなら『春原さんのうた』か。最後まで一本調子で大部分が辛い時間だったし、"あの行動はなんだっの?"に対するイグザクトな答えをバシバシ登場させるミレニアル世代感も終始苦手で、というかそもそも子供が苦手なので、あまり評価する気にはなれなかった。残念。
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