カイ

カモン カモンのカイのネタバレレビュー・内容・結末

カモン カモン(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「先へ、先へ」。子どもたちの紡ぐ言葉が主人公の、詩的な一作。ジェシーとジョニーの擬似家族の旅を通して、誰しも日常にある苦しみや悲しみへの向き合い方を伝える。インタビューを通して子どもたちから発せられる言葉はどれも鋭く、示唆に富んでいる。もしもスーパーパワーがあるなら?自分たちの、あるいは世界の未来は?葛藤、そしてそれを乗り越えるには?死んだらどうなる?大人になればどれも似通うであろう答えと違って、子どもたちの答えは自由で、豊かで、そして前向き。もうすぐ30を迎える自分にとって凄く身に染みる言葉の数々。「先へ、先へ」。滞ることを知らない彼ら・彼女らの姿勢が真っ直ぐ胸を打つ。と同時にジョニーという大人の視点も並行してある。子どもの頃には思いも寄らなかった世界だけれども、その中で真摯に生きるとはどういうことかを再考させてくれる。他者への思いやりや尊敬。双方向に成り立つ愛情。自分を偽らずにこれからの世代に向き合うこと。二人の等身大のやり取りがそれを伝えてくれる。「先へ、先へ」、続く人生に幸あれ
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