このレビューはネタバレを含みます
これ大好きすぎる......！！！！！！！！
ワンシーン、ワンカット、会話のひとつひとつ全てを忘れたくないと強く思いました！そして忘れたくなさすぎて数回観ました🏃♀️
作品自体が回復ゾーンへ向かわせてくれるような感じで、流れるインタビューでの子どもたちとの会話、ジョニーとジェシーの会話、ジョニーとヴィヴの会話、ジェシーとママ(ヴィヴ)の会話、それら全てが大切な瞬間に思いました。ずっと会話が流れていく中で、心理的安全性の高い聞き手の存在の大切さを感じていた。自分の言葉で思っていることを言語化する子どもたちのインタビューの内容の録音が再生されながら映される街や交通インフラを観て、同じもののない個々の感情や意志がそれぞれ何かにねじ伏せられずに存在している状態が見出されたし、そうであってほしいと強く思いました
そして、主人公ジョニーとジェシー2人のロードムービーという面でも非常に素敵でした。物語の進行速度がかなり心地よかったです。回想やジャンプカットが地味に多いことに後から気づいたのですが、体感時間の流れ方はスピーディーな印象を受けなくて、散歩くらいの印象だった。また、情報も詰め込みすぎたり物足りないこともなくて、語り方の距離感もすごく心地がよかったです。モノクロでその分すっきり見えたと言う点も大きいかもしれません。
回想が挟まれるところや、そこに録音ならではの後出しでわかる前の時刻の言葉の再生、それがまた絶妙なタイミングでやってくるので描かれる日々がさらにドラマチックに感じて、ジョニーがニューヨークの高架線で言っていた録音が好きな理由について話していたことを思い出した。
ジェシーとジョニーとヴィヴ、みなさんキャラクターもコミュニケーションの仕方も大好きすぎました！
あまりにも素敵すぎるラストシーン......
自分は日常生活で「他人が考えていることを全て理解することができない」という事実に対して突然膨張してしまう不安とか恐怖 みたいなことがあるのですが、それを直視し理解した上で次の行き先を決めるまで滞在する回復ゾーンを拡張してくれるような作品でした。本当に観ることができて良かったです！
