このレビューはネタバレを含みます
深夜の白鳥。夜のキャバレーで衣装を着て踊るオカマ。あるいは、暗闇の中でも濁らず、自分らしく生き抜いた真の女。
辛い中にある少女に、寄り添い、抱き締めて、導いてくれた存在。
欠陥。
何かが欠けていたから、共感できた。お金や名誉で満たされた環境で育った少女は、呆気なく死んだ。
強さと弱さ。真に強いとは。
自傷行為。
まだあの頃少女は弱かった。
母に甘えた。
少女のために、女は立ち上がるが、不幸が襲う。
命、生命。
こんなにも暖かくて、冷たい。ざらついて、粘りけもある。泥にまみれてなお、もう一度美しいと思えるような作品。
エンディングを聞いていると、じんわりまた胸が震えてきた。