これは差別を助長する作品。
内田英治監督
「多様な意見がある。素晴らしいこと。人の数だけ意見が富んでる。素晴らしいこと。でも自分の映画を社会的にはしない。これは娯楽。娯楽映画で問題の第一歩を感じれればいい。社会問題は誰も見ない。映画祭やSNSでインテリ気取りが唸り議論するだけ。なので娯楽です。多くの人に観てほしい。それだけ」（Twitter原文ママ）
とのこと。この2020年になんという殺し方だろうか。トランス女性の実情を間違った手法で描くことの罪は、娯楽映画で商業的であるならば、なお一層許されるべきでない。劇中でトランス女性を「このバケモンが！」と罵る場面があるが、トランス女性をまるで異質な存在かの様に描き、そしてそのまま終わる。間違った解釈のまま、多くの観客が感動作品として無自覚に受け止めてしまうのかと思うと背筋が凍る。化け物がいるならばこれを作ってしまった人物。安易な性の利用はしてほしくないし、そんな時代は早く終わればいいと思う。辛い。ただひたすら辛い。私にできることはこれを知人に伝えること。この作品を観ないことで、トランスジェンダーが一人でも救われるよう。
