タカ

OUT ZONEのタカのレビュー・感想・評価

OUT ZONE(2018年製作の映画)
3.0
これは教材映画なのかもしれない。

カプグラ症候群、ノモフォビア症候群、アスペルガー症候群、ミュンヒハウゼン症候群に冒されている登場人物が次々と出てくる。
さながら病気症状の紹介動画のようにそれぞれがどのような行動を取るのかが描かれる。

リアリティを追求しているかと思うけど、冷静に考えたら周囲の環境があんなに強烈なのはごく稀なんではと思う。
本当に病に冒される人は日々のちょっとした積み重ねであったり、些細なことが要因になるはず。
それこそ冒頭とラストに映された水がいっぱいに張ってあるグラスのように心が臨界点に達する時に精神が崩壊する。

ストーリー自体は正直とっ散らかっている。
登場人物出しすぎて収拾がついていない。
それぞれ関係性を持たせようとしてるけど、そんなに上手くいってないかな。
もう少し絞った方が良いと思うけど、病の紹介映画と考えると仕方ないか。

昨今、世の中は便利になり、サービスやアイテムが多様化している。
それに比例して人との関わり合いもより複雑化している。
そんな時代の流れの中では病が多様化するのも必然。
自分には関係ないと言えるのだろうか??
人との対話も大事だが、自分自身との対話が重要化している気がする。
自分のことを一番よく分かっているのは自分。
ギリギリで食い止められるのは自分だけだ。
タカ

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