今年の一番の話題作という感じで盛り上がっており、前情報が否応なく入ってきたためかハードル上げ過ぎた。
長回しは、それがされている間の人物の心情変化を感じ取る時間だと思うのだが、今作では何も感じられなかったシーンが多々。例えば、テレビ局で上司がイライラしており由宇子や他スタッフは動向を伺っています・・・います・・・います・・・で、それ以上に何かあるのか?等。
エネルギーを抑えて話すところも多く、瀧内公美のセリフが一番聞き取れなかったことも撃沈の原因かと。丘みつ子はささやき声でもはっきり聞こえてさすが。
正しいか正しくないか人それぞれというのは自分が映画観始めの「万引き家族」以来度々目にするテーマ。由宇子が自分の立場や仕事を守るために「正義の味方」でなくなったところはしごく自然だったのでむしろ意外。由宇子に意識的に善悪を背負わせたくないがために2時間静かでドラマ要素少なく、最後にヤマが来るまでは所々目が閉じそうになった。
父親役の梅田誠弘、初めて自分の中で認識したのだが、善良な顔の裏でなにかしでかしそうでこの人だけは出てくる度にビクビクした。