ましゅー

鬼手のましゅーのレビュー・感想・評価

鬼手(2019年製作の映画)
4.2
昨日8/13(水)は2本立て続けに映画を観ました。夕方近くに新宿に着くとポツポツと雨。瞬く間にそれは豪雨に。これから観ようとする映画と共にある運命を暗示してるんでしょうか…?
目指すは、10年前のシアターN渋谷に代わって、私にとっての掘り出しもの・キワモノ映画の聖地となった #シネマート新宿 です。
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さて、当日お目当ての内、本作は二本目の鑑賞だったのですが、先にこちらについて触れます。その為に前日、いや当日の早朝までかけて前作「神の一手」を観たのですから…。
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(以下 公式サイトより抜粋)
逃れられない宿命を背負った、孤高の棋士の壮絶な“復讐”を描いた『鬼手』。
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血のにじむような修行によって精神と肉体を極限まで鍛え上げた男が、強敵たちとの熾烈な賭け碁の対局を繰り広げていく。囲碁という頭脳的競技の“静”と格闘アクションの“動”を融合させた斬新なアイデアが、あらゆる場面に予測不可能な展開を作り出す。
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姉を死に追いやられ、師匠を殺された男の復讐に捧げた人生。彼の尋常ならざる執念、狂気、そして待ち受ける残酷な運命は、観るものを圧倒する。韓国ノワール映画史に、身も心も痛いほど痺れる新たなる衝撃作が誕生した。
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父が自ら命を絶ち、母にも捨てられた貧しい少年グィスが、最愛の姉まで失って天涯孤独の身になってしまう。 そんなグィスが地獄のような現実を生き抜く唯一の術は、生前の父から伝授された囲碁だった。 ある一匹狼の棋士にその才能を見込まれたグィスは、山寺での猛特訓によって類いまれな潜在力を開花させ、 心身共にたくましい大人へと成長。 やがて下山し裏社会のスゴ腕棋士たちと次々と死闘を繰り広げ撃破していく。 そしてついに、姉を死に追いやった冷酷な最強棋士ファン・ドギョンへの復讐を果たすため、 人生のすべてをかけた最後の闘いに身を投じるのだった…
(以上 引用終わり)
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とにかく凄い❗圧倒的❗
前作「神の一手」の主人公に、獄中 隣り合わせた独房越しに囲碁の特訓を行った、『鬼手』としか呼び名が登場せず、姿も声も見せなかったその男の少年期からの成長を描いた、いわば前日譚的なスピンオフであり、激熱・胸熱のストーリー。
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前作のラスボスは誰もがワルだと一目で分かる、パッと見インテリのナイフ技を駆使する非道なヤクザものでしたが、今作は表舞台で確固たる地位と名声を得まくるも、まだ幼い主人公の優しい健気な姉を手込めにして自殺に追い込んだ、外道な裏の顔を秘めたプロ棋士。
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前作以上に陰影を増した重みのある絵面に加え、危機また危機のスリリングな展開の連打とバトルの連続に終始手に汗を握らずにはいられません。その囲碁バトルは さらに過激にスケールアップ。
それが凄い❗凄すぎる‼️
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・霊能力を操る占い師と、負けたらその場で片手を切断する条件での、しかも見分けのつきにくい双方が半透明のアクリルのような碁石を使った猟奇的な闘い
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・持ち金全てばかりか所有するビルの抵当権まで奪われたヤクザとの、意地と意地を賭けた猛スピードの列車が迫る鉄橋上での死闘。
(囲碁で、ですよ😂)
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・詳細なルールは分かりませんが、挟み将棋のような形で相手の石を取り、取った石を量りのような器具に入れていくとその重みで仕掛けが作動して相手側に煮えたぎった熱湯が吹きかかる、特殊な碁盤を使った命懸けの対決
(だからこれ、碁、ですよ🤣)
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・さらには、あれだけ肉体もさらけ出して暴れまくるような戦いが続いたかと思えば、ラスト大詰めは、重傷を負った身体でラスボス含めた棋士100人との同時対局という、正々堂々の真っ向勝負‼️
(あ、いや。表向き清廉潔白なプロ棋士と、賭け囲碁の日陰者が表舞台で勝負するんで、ラスボスの娘を人質には獲って無理矢理場を設定するんですけどね😅)
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主人公グィスを演じた #クォンサンウ 。その昔、妻が韓流ドラマにハマっていた頃、私も時々見ていた「天国の階段」(またまた @xtgwj804 さん、思い出させてくれてありがとうございました😆❗)での気取った御曹司役しか印象がなかったですが、見事な、それこそ碁盤の目のように割れた腹筋を携えた肉体改造で臨んだこの役も、多くは語らない影を秘めたキャラとして抜群の存在感でしたし、とにかく全てのキャラが濃くて個性派揃い❗それらを眺めてるだけでも楽しめます🤗
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とにかく漢の匂いと熱さが詰まった異次元の囲碁バトル❗韓国ノワールの新境地❗
暑い夏がますます暑くなりそうですが、燃えまくった後はどことなくスカッと爽やかな気分にもなるんで、試しにご覧になってみては如何でしょうか⁉️
私は大大大満足でした‼️
ましゅー

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