ゴリラ

藁にもすがる獣たちのゴリラのレビュー・感想・評価

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)
3.9
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あらすじ
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キャバクラ女社長チョン・ドヨン、チャミスルならぬシャンパンボトルで客の頭をカチ割る

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レビュー
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『哀しき獣』『V.I.P~修羅の獣たち』など“獣”がつく韓国映画にはアタリが多い!
…という勝手ジンクスを信じチョイス!

日本の小説が原作なのね~


■豪華なキャスティング■

チョン・ドヨン×チョン・ウソン×ペ・ソンウ!

それに加え韓国映画のオンマことアカデミー助演女優のユン・ヨジョンも

その他韓国映画馴染みのバイプレイヤーたちも観れて良かった


■MVPはやはりドヨン姐!■

この映画のMVPはやっぱりチョン・ドヨン!

毎度毎度不幸をまとい全身全霊泣き叫ぶドヨン姐!

そんな全身に浴びた不幸への復讐の如く、本作ではサイコ・ドヨン姐を演じる!

(『無頼漢』でドヨン姐が演じた駄メンズウォーカーな場末スナックママのその後がこんな感じなんじゃないかと勝手に想像)


■ドヨン姐から不幸を引継ぐシン・ヒョンビン■

そんな不幸から脱却したドヨン姐の代わりに不幸を引き継いだのがシン・ヒョンビン!

どっかで見た顔だと思ったら『名もなき復讐』の主演の娘!
『名もなき復讐』では家族を煽り運転で失くし、障害を抱えた上、レイプされ…

『クローゼット』ではハ・ジョンウの嫁さん役かと思いきや速攻で事故死…

本作でも借金×DV夫を持つ女
さらに軽薄&マヌケなロマンチスト男のオマケつき
行き着く先は…

不幸を全身で浴びる女優としてはドヨン姐の後継者に申し分ない!


■シンプルな設定■

ストーリーはある大金をみんなで奪い合うというよくあるヤツ
韓国映画でいえば『7人の追跡者』が近いかな

そこまで複雑な設定もなく、あまり深く考えずに楽しめる

“果たして大金は誰の手に?”
というシンプルなゴールに向かって二転三転と転がっていくストーリーを楽しく追う感じ

時系列を変えてる辺りがポイント


■藁にもすがるマヌケたち■

登場人物たちは基本行き当たりばったりでおマヌケ
頭のキレるヤツがあまりいない…

そんなんだから余計に先が読めない

二枚目役が多かったチョン・ウソンだが、『ザ・キング』の悪徳検察長や『神の一手』の囲碁バカ一代など近年のイケメンだけじゃないチャレンジングな役が観れるのは楽しい
本作のおマヌケコメディな感じは新鮮で良かった!

安定のオロオロ感ペ・ソンウ
安定の怪しさ&怖さユン・ジェムン
安定の刑事orヤクザ役チョン・マンシク

ウェストポーチに包丁常備でゆったり歩く怖~いアイツもキャラ立ちしてて良かった
(魚の内臓、ミニトマト、オツマミなどずっと何か食ってる)


■シロワニのエピソード■

ドヨン姐が銭湯で語る恐ろしいシロワニの赤ちゃんのエピソード
小学校のころにNHKかなんかのドキュメンタリーで、実際のシロワニの胎内での赤ちゃん同士の共食い映像みたの思い出したわ…
食う瞬間にグワァーーンってBGM流れてトラウマになったわ(笑)


■まとめ■

100分という程よい長さに分かりやすいな設定
藁にもすがる獣たちが複雑に絡みあうのに混乱することなくスッキリ観れる!
捻りもあって、キャラもそこそこ立ってて楽しい!

落としどころも納得の一品

名作“獣シリーズ”(勝手に)までは残念ながら入らないが、ちゃんと最後まで楽しめる作品でした~


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 オルタナティヴポスター
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今回は漫画タッチで
ドヨン姐の名台詞と共に

https://twitter.com/setsuo07/status/1401245794045349890?s=19
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