ぼのぼの

ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記のぼのぼののネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

誰かの心の痛みを自分の悲しみとして一緒に胸を痛めること『ちむぐりさ』
その感情が具現化された映画だった

私の場合の「灯台下暗し」は、世の中アメリカでの黒人人種差別問題でBlack lives matterっていうスローガンが広がって異国の地に目を向け、異議を唱えるくせに沖縄の問題は無かったことになってる。少し都合が良すぎる。自分を含め本土の人々って本当に都合良く生きてるなと感じた。

主人公が自分とほぼ同い年でどこか他人事とは思えず追体験ができた。

印象に残ったのは2015年県大会での翁長知事のスピーチを前半に意味を伝えず流して、後半には「沖縄の人を蔑ろにするな!」と訳すことで伏線回収をし、2回その映像を取り上げていたところ。
前半と後半で翁長知事のウチナーグチが自分の中で捉え方がガラッと変わった。菜の花さんの追体験をしていく中で薄々自分も沖縄は本土とは関係ない、まあ言ってしまえば異国の地だとか無意識に差別していたことに気付きはじめる。(そう思いたくないんだけど)でも最後の翁長知事の「沖縄の人をないがしろにするな!」という言葉で、事実として自分の目の前に突きつけられて、自分の国での問題をなんで考えようとしないのかと情けなく苦しくなった。