メキシコシティ。無許可で営利目的の私設救急隊として暮らす家族の日常を追ったドキュメンタリー。
すごかったー、知られざるメキシコの現実以上に画作りの上手さに震えてた。
もうね、冒頭の家族3人を真正面から撮ったショットのわくわく感たるや！
運転席 — やんちゃな長男。天才的ドライビングテクニックを持つ。
助手席 — 飲んだくれの父親。でも長年の経験と圧倒的な情報判断能力を持つ。
真ん中 — わがまま次男。食いしん坊。ドリトス大好き。
そんなイメージを一瞬で焼きつけられた構図の説得力に感嘆です。ドラマよりドラマすぎっ！
そのあともビシバシ決まるカットのかっこよさに酔いしれて、彼氏からのDVによって血塗られた腕を上げてお揃い？のタトゥーを消したいとゴシゴシ擦るカットで完全に参りましたとなってしまう🙇♀️あの構図で偶然あんなの撮れてしまったらカメラマンとしては悔いなく死ねそう…昇天して成仏できそうなほどのカット😇
被害者の姿はできるだけ映さないように本当にギリギリのところを狙ってる配慮も素敵だと思うし、乗ってる救急車のライトが多すぎるぐらい多いのもあれぐらい目立たないと誰も道を譲らないんだねと思ってしみじみ。まるでモッズ風救急車。
兄が弟にずっと学校に行くよう促してるところも未来の無さと兄弟愛を感じれて素敵！
あくまでもひとつの家族の姿を通して問題提起してるから、こんなに胸に突き刺さるんだと思う。
