「愛するフェスター、本当はどっち?私たちの敵の卑劣な化け物?私たちが愛する卑劣な化け物?」
不気味なアダムス・ファミリーに、生き別れた兄と偽って潜入する男の話。
映像を見てるだけで楽しい映画。本筋は金庫からお金を奪おうとするパラサイト的な内容ではあるが、偽兄役のフェスターがアダムス家の奇妙なトラップに引っかかって困惑するくだりはコメディそのもの。時々ホームアローン観てるような気持ちになる。悪いことを是とするアダムス家の常識もいちいち狂っていて、とても楽しく観れた。トコトコ歩く手も最初は不気味だけど、次第にマスコットキャラ的な感じで可愛く思えてくる。この時代にどうやって撮ったんだろう?
基本はアダムス家への潜入ものだけど、毒親からの解放が裏テーマになっていて、不気味な家族と関わることで本当の家族を知るっていうのが素晴らしい脚本だなと思った。
その他、子どもたちが学芸会で血をブシャーと出して客をドン引きさせたり、保育園に再就職したお母さんが怖いヘンゼルとグレーテル読み聞かせて子供泣かせまくるの面白かった。
ポスターのビジュアルとは裏腹に非常に観た後気持ちよくなれる映画。内容とは関係ないけど、アニメ版のキャッチコピーの「この家族、ゾッとするほど魅力的!」は超良いコピー。
以下、セリフメモ
「この25年間、霊界と連絡を続けてきたが、まだフェスターの消息は掴めない。よう兄には会えないのだろうか…」
(動く手に向かって)「手の掛かる子ね」
「フェスター・アダムス、今宵お前の魂を…」
(金庫の合鍵は)「"GREED(欲張り)"」
「(部屋の番号は)11だよ。最後は足の指の数だったろ?」
「最初の葉巻か⁉︎」
「そんなの5歳の時からママに吸わされてたろ」
「兄さんを追い出すつもりはなかったんだ」
「もう時効だ。昔のことは全て忘れよう」
「偽物ならあの人は誰?」
「知らない人」
「(漢王朝の玩具が)取れなくなっただと⁉︎あれは兄さんのおもちゃじゃないか‼︎」
「偽物だってバレたみたいだ。もう計画は中止にしよう」
「殺し方がなっとらん!殺すなら狙うのは頸動脈だ」
「ゴメズ、油断するな!お前の人生はバラ色だが、ずっと墓場で踊ってはいられない。今に変化が…!」
「アダムス家に伝わる踊りだ。今夜はフェスター・アダムスのために"マムーシュカ"を捧げようではないか!」
(娘を見つけるのに)「ハンドの手を借りるか」
「おじさんは偽者よ」
「私たちは屋敷を奪われ、信頼する人々に裏切られた。でもアダムス家は決して屈しない」
「"モーティシア…が…危ない…行って…助けろ"!?」
「君がいない人生は拷問だ」
「1日でも死と同じ」
「お前みたいな子拾うんじゃなかった‼︎」
「お前はろくでなしだ!」
「あんただって最低の母親だった。どうだ!言ってやったぞ!」
(棺にぶち込まれた偽母親と弁護士を見て)
「死んでる?」
「それ重要?」
「家族で過ごせて幸せだ。記憶が蘇ってきた」
「カミナリに頭を打たれてたもんね」
「カラ・ミーア…そうなのか?」
「ええ、モン・アモール」