王を演じたハン・ソッキュの演技が絶賛されていたようだが、奴婢から武官となったヨンシルを演じたチェ・ミンシクが素晴らしかったと思う。
私腹を肥やすことに一生懸命で、本心とは裏腹なことを口にする家臣が多い中、熱心に物作りに取り組み、純粋に王のために尽くそうとするヨンシルは、王にとって唯一心を許せる存在だったのかもしれない。
雨の夜に、黒く塗った障子に星を降らせる、
あのシーンが美しかった。
ヨンシルは実際に80回の鞭打ち刑を受け、その後の記録は何もないのだという。
その後、ハングルが皆の希望になった。
誰もが自由に文章を読み、書くことができる世界。
ヨンシルが、自分の命を差し出しても実現させたいと願った、王の夢みた世界。
それが、現在の韓国へと続いている。
偉大な王と、王を支えた1人の技術者。
身分を超えた男同士の友情と絆に、心を打たれた。