ルイ・マル監督作。
死に取り憑かれた男の最後の二日間を描いている。
アルコール中毒の治療を受けていた様で
病院を出て かつての友人のもとを次々訪れ様々な人生と接するが、結局 誰とも心のつながりを持てない。
力なく去って行く彼の後ろ姿に、友人たちは死の影を感じとる…。
といったものだが、生きる意欲が低下するような映画。
体調良くないときに観るのはお勧めしない。
音楽はエリック・サティのピアノ曲。
気だるい曲調が 実にマッチしていた。
どこまでも生気の無い作品だが
考えさせられる事もある。
他者との関係断絶は、当然愛というものを猜疑的に見せていくようになる。そして、愛がなければ自己の存在意義を見いだせなくなってしまう。何故なら自分は誰からも必要とされないと思ってしまうからだ。
そうして人はアランのように自殺に走ってしまうのでは無いだろうか。
そういった深い想いが 更に本作を重く
ものにしていた。