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映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日のarm0rdのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

ここ数年、春映画はずっと微妙だったんだけどここでいきなりヤバいのが来た。
子供向けのリープもの作品なんだけど、リープしているっていう状況の説明と、リープすることで新たに明かされる情報、リープしながらも登場人物たちの感情が動いていく、これらがすべて巧みに詰め込まれていて脱帽した。特に親媚かと思った(正直思った)(めっちゃ失礼)「半ドン」や昔の学校の話が伏線になっているなんて思わなかった。こうやって説明してしまうと単純なんだけど、のどかの両親がのどかと会話をするシーンが序盤多いため伏線が上手く伏せられてる。のどかの母親がオシャレしてるのも後から見るとあぁとなる。

敵は取り壊される予定の学校の精霊。彼が「昔は良かった」っていう過去に取り憑かれて、明日なんて来なくていいと思ってしまう気持ち、失うことの多くなってしまった大人にはわかるんですよね。でも、この映画は子供向けだから、明日に向かうことを選ぶんです。大人の郷愁なんて知らん、私達は明日に向かう。いいんです子供は。明日に向かった結果失われてしまうものは世界のどこかにはあるかもしれない。でも子供はなにも考えないで明日に向かってくれていいんです。
そんなことを考えながら見ているといつの間にか涙がボロボロ出てるんですよね…。
映画内2周目でのどかの靴と靴下が片方しか濡れていないところ、最終リープでは完全に水溜りを回避するところ、いいですねぇ!!!ほんとこういうの大好き。
のどかと母親の最後の会話シーンを見ながら、でも終わらないものはない、今ではないけれどいつかはこの学校もなくなる日が来るんだろうと思った。それでも、一つの命が終わっても継がれていく思いがあり、季節は巡り続ける。
そんな壮大な世界観を感じた作品でした。
ヒーリングっどの面々を支える過去キュアも、宇宙規模で絆の輪を広げたスタートゥインクル、不幸なリープから輝く未来を選び取ったHUG、という壮大な世界観にぴったりなメンバーで良かったです。
EDテーマの「ミラクルっとLink Ring!」がこの映画のために書き下ろされたんじゃないかってくらいピッタリすぎてヤバいっす。ヤバいばっかり言ってるわ。
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