コマミー

ハチとパルマの物語のコマミーのレビュー・感想・評価

ハチとパルマの物語(2020年製作の映画)
3.8
【一緒に居るからこそ】


[気まぐれ映画レビューNo.133]



"犬と人間が交わす絆"というものは、どうすれば"維持"できるだろう。
答えは決まっているはずだ。その子とどれだけ"長く接する"事だ。一緒に遊んで、ご飯をあげるのもそうだが、どんな動物でもその人と長く接していれば、自ずと心を通わせられる事が出来るのだ。

この"ロシアの空港の滑走路"を舞台に繰り広げられる、"少年と忠犬パルマ"の物語を通して、それは語られる事であろう。

凄い"忠犬ハチ公"に近い実話であったのだが、本作は"犬にとって何が良いか"を伝えてる実話となっている。そして同時に、"大人の判断の身勝手"さも痛いほど伝わってくる物語となっていた。"旧ソ連時代"と言う難しい時代背景があるせいかもしれないが、やはり壮大な物語であった。
最後に本作で残念だったのは、日本の描き方である。あまりにダラダラ描きすぎではないか?ロシアでも縁が深い"秋田犬"の事も取り上げると言う目的であろう本作なのだが、あまりに雑と言うか……もうちょっと前に出しても良かった気がする。

ロシアは「ペット大国」とも呼ばれ、犬を飼ってる割合もとても多い。そして日本が誇る秋田犬は、あのプーチン大統領や本作に出演しているザキトワ選手と言った著名人が飼っているほど、とても価値のある名犬と化している。そんな犬を通じた、日本とロシアを繋ぐ架け橋となる実話。

それこそが、忠犬パルマの物語だったのです。
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