長い!でも面白い!!
3時間、中だるみ無しで一気に見終わってた。
スウィート&ビターなラ・ラ・ランドと比べてこちらはビター&ビター&リトル スウィートな感じのバビロンさん。
失われゆくものへの哀悼とジャズと映画への偏愛が隠せないし、隠す気も無いデミアンチャゼル監督。
爽やかなハイウェイダンスと狂乱のパーティのなかを浮遊感覚たっぷりのカメラで撮影。からの、背中合わせに夢への階段を駆け上がる若い2人。
似てるね、でも、ミュージカルとブラックコメディの違いはデカいね。
なにより、こちらにはブラッドピットがいる。
クレイジーでセクシーでグレイトな頂点を極めた男が、己で選び取ったスタイリッシュでハードなエンディングこそ、映画にすべてを捧げたスキャンダラスな人生の終幕をみごとに演出する、一世一代のラストショーなのでしょう。
若い2人は逃げ切ったり逃げ切れなかったりなのだが、どちらにせよ逃げたには違いない。
絶望のなかにあって逃げずに踏み止まり、栄華の日々の余光に包まれながら、帝王のままに……。
狂言回しの3番手と思わせて、本作の堂々の主演はブラッド・ピットであろうかと。
ラ・ラ・ランドに無くて本作に在るものを一身に体現せしめた、素晴らしい演技と存在感でした。