ぬまつ

バビロンのぬまつのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
3.6
エンドロール中に地震来たかと思って焦った。

いやぁ面白いシーンばかりで、どこを取り上げたらいいのやらって感じですね。
象の豪快発射に始まり、淫乱パーティ、荒野の撮影、狂気の撮影、蛇、ゲロ、鼠、逃走、そして…。
ロビーにブラピに、みんなイキイキしていて楽しかった。

オープニングは落ち着いた入りかと思ったら、その象の発射が凄まじかったですよね。4D上映があったら凄そう。
そのあとのパーティがまた凄まじくて、早くも本作のピークがここに来ちゃったかよって感じ。
普通に映ってるもんね。R15のくせに。
もしR18だったら合併シーンも無修正で観られたかな。別にあまり興味ないけど。

あんなみんな荒れ狂ったのに、あの翌朝8時からだよね撮影。よくいけるよな。
撮影のラスト、日没間際の女神さんとのシーン美しかった。
欲を言えばカット出たあと女神さんにゲロぶち撒いてくれたら面白かった。

屋内の撮影のシーンは、なかなかに荒れ狂っていましたね。
この人来たから落ち着こうってなったのにすぐになかったかのように再発する狂喜乱舞。
たった1分程度のほとんど動きのないシーンを撮るために繰り広げられる死闘。そしてリアルな死闘になる。
加害者ヤバいっすよね牢屋に20年はブチ込むべきだろ。

全体的に、マーゴとブラピが出てるのもあって、ワンスアポン〜ハリウッド感が強かった。
いやこの2人の続編みたいでちょっと新鮮味に欠けた。

マーゴ
ゲロシーン最高。
恩人にアボカド野郎って。
酒場のカウンターの上で踊るシーンにはこちらも欲情してしまった。

ブラピ
窓が割れても槍が飛んできても蛇に噛まれても動じない。
蛇のときのあのしっとりした音楽は何だ。そしてその他の奴らはどこを走り回ってる。
現世では終わっちゃっても天使や亡霊たちと永遠に〜っていうのは印象的な言葉だったな。「イニシェリン島の精霊」と被ってる。ちょっと前のだと「リメンバー・ミー」。

ディエゴ
ずっとポケーっとした役だったけど、途中からはゴッドファーザーに見えてきた。
結婚したいって、この映画の中でどのシーンよりも狂ってた。水曜日のリチ以上に狂ってる。

あれもう一人出てくるんじゃ、って人がなかなか出てこなくて、やっと出てきてこれから活躍かなと思ってたらちょこっとで終わっちゃった。
でもあの不気味さは短い出演時間でも存在感バツグン。

全体的には「ラ・ラ・ランド」にも似た構図でしたね。オープニングやエンディングの感じが特に。
しかしエンディングは地獄を見ているようだった。トリアー監督のようだ。
このラスト、自分は好きじゃなかった。

飛行船デブからのハンプティダンプティの短時間での連続技がウケた。


potential:監督賞(デイミアン・チャゼル)、主演男優賞(ディエゴ・カルバ)、⚪︎主演女優賞(マーゴット・ロビー)、⚪︎助演男優賞(ブラッド・ピット)、⚪︎アンサンブル演技賞、オープニング賞、技術賞、しゃれおつ賞、撮影賞、◎作曲賞、エンタメ賞(11部門、◎1⚪︎2)
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