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バビロンのitのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.5
映画に取り憑かれた夢見人と、生きるための仕事としてそれを支える人たち。ハリウッドというシステムと熱狂に取り込まれた勝ち組と、搾取•差別される側のシステムから弾き出された、だからこそ人間として生きた人々の対比が鮮やかで、どちらの思いも本当に切なくて、胸にささった。
どの立場にいる人間たちへも、シニカルな批評性とともに、愛と祝福を送っているところが何より素晴らしい! そう『ラ•ラ•ランド』において、叶わなかったもう一つの夢物語をも祝福したように。
そして、夢を暴かれ皮を剥がさせるようなひりひりした切迫感は『セッション』を思わせる。
個人的には、『アーティスト』×『テリー•ギリアムのドン•キホーテ』×『ワンス•ア•タイム•イン•ハリウッド』を凝縮したみたいな、過激だけど爽快で切なくて美しい、最強のエンタメ! 
ブラット•ピットとフリー、素敵でした。
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