バビロンのBLAIRのネタバレレビュー・内容・結末

夢を掴む希望も、人間の醜さや汚さも、エンタメの境地も、最高の音楽も全部ミキサーにかけてぶっかけられた感じ。狂気的な映画愛。
二日酔いなったことないけど二日酔いの気分。

サイレントからトーキーへの映画転換期のなか、変化に追いつけず埋もれ消えゆく人、自分の気持ちと需要とのギャップに雁字搦めになる人…そういった他人が知ることのない裏の人生をただひたすら生々しく浴びさられました。　

映画の評価はその時代背景や価値観によって善し悪し分かれると思いますが、数多の人が映画と向き合った結果なのだなと考えると映画の存在を大きく感じますね。
評価の結果によっては、その制作に関わった大勢の人の、それぞれの人生を変える可能性がある。これは当たり前のことだけれど、それを評価する一員に自分が含まれていると思うと怖い。
評価することも鑑賞者にとっては楽しみの一つかもしれませんが、鑑賞者は完成された作品しか見えてないからこそ、どんな作品も愛を持って評価することが大切だなと思いました。

時代と共に変化し続けている映画の歴史を鑑賞者へひたすら浴びさせるラストシーンは本当に本当に鳥肌もの。音楽も最高すぎました。

感情移入するとかしないとかではないし、私だったらこうするのに…という次元でもない。
これが“映画”。映画に魅了され、虜になり、狂わされる。愛するものであり、憎むべきもの。
だけど、これからも映画に熱狂し続けるんだろうなと痛感させられました。