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ブラックバード 家族が家族であるうちにのGreenTのレビュー・感想・評価

1.5
筋萎縮性側索硬化症になってしまった母親が、自ら安楽死を選び、それをきっかけに家族が集まるお話です。

リリー(スーザン・サランドン)は筋萎縮性側索硬化症になってしまい、夫で医師のポール(サム・ニール)は、あと数週間でリリーが植物人間のようになってしまうと判断し、リリーは夫に自殺ほう助を頼む。最後に楽しい週末を過ごそうと、リリーとポールの娘たち、孫、親友などが集まってくるが、そこで意外な家族の膿も出たりする。

『スーパーノヴァ』も自分で死を選ぶ話でしたが、なーんかどちらもありきたりな話。不治の病になって自殺を選ぶ話なら、『パドルトン』という映画の方がよっぽど面白いし、刺さる。iMDb の投稿では、スーザン・サランドンとジュリア・ロバーツが出ている『グッドナイト・ムーン』 という映画がテーマも内容もすごく似ていて、しかもこっちの方が刺さると言っている人が何人かいた。

だってー、スーザン・サランドンがウッドストックにも行ったことがあるリベラルで気が強いおばさんって、もうタイプキャストにもほどがある。いくら名優でも、いい加減見飽きたよ。ケイト・ウィンズレットは、堅物の長女。メガネかけて、いかにもって感じで逆に嘘くさいキャラ。妹役のミア・ワシコウスカは、ヤク中でレズビアンで精神病患者・・・今はやりの設定。孫ジョナサンは、堅物の親の期待を裏切って俳優になりたいとおばあちゃんに打ち明ける。ベタ過ぎない?!

サンクスギビングやクリスマスに必ず集まるアメリカらしい家族、って描写は、意外に真実味があったんだけど、それはこの家族を演じる役者たちが上手いからっていうだけで、そこで展開されるお話がつまらな過ぎる。本当に最近の映画って、雰囲気だけで内容がない。

だから名優が出ていても、全く生かされない。

唯一良かったのが、ミア・ワシコウスカのレズビアンのパートナー、クリス役を演じるベックス・テイラー=クラウス。この人なんか好感度高い。ナチュラルでリアリティがあって、一番共感するキャラだった。

長寿っていうのが必ずしも幸せではない、老衰でコロっと行けなかったら生きているだけで苦痛、っていうのは最近言われていて、だから自分で死を選ぶ老人の話が出てくるんだろうけど、やっぱここでも白人特権階級なんだよなあ。そりゃお金あって、仕事も医師だったら苦しまないで死ぬこともできるかもしんないけど、そんなチョイスがない人もたくさんいるんだよ!とちょっとイラっとくる。

これを観るなら『パドルトン』を観て欲しいし、私は『グッドナイト・ムーン』 を観てみようかなって思った。