haru

ソニア ナチスの女スパイのharuのレビュー・感想・評価

ソニア ナチスの女スパイ(2019年製作の映画)
3.0
頑張ったけど、報われない。

ナチス占領下のノルウェー。女優ソニア・ヴィーゲットの美しさはナチスをも魅了し、ゲッベルスの部下テアボーフェンは彼女を晩餐会に招待する。ところがソニアは来なかった。ブチキレたテアボーフェンは、ソニアの父を逮捕。その頃スウェーデン諜報部がソニアに接近し、彼女をスパイとして勧誘していた。

確かにスパイは人を騙す仕事なので、演技が得意な女優さんにはピッタリかも!と思いつつ、公園歩いてるだけで女優オーラが溢れちゃうので、だいぶ目立っちゃってましたけどそこは大丈夫なんでしょうか?
ということで、女優とスパイの二足の草鞋を履いて大活躍したソニア・ヴィーゲットさんの話。最後ご本人の写真が出てましたが、本当に美人!彼女のモテエピソードはガチっぽいです。しかしその美貌で大活躍というのはあくまで業界内の話で、一般的には彼女のスパイ活動は最近まで知られておらず、むしろ彼女がご存命中は「ナチスと仲良しな女優」という不名誉なレッテルで女優としても大成できずに終わったそうな。あんなに頑張ってたのに…!
そもそもソニアは元々芸術と政治は別モノ、と割り切っていて、映画のためならナチスともそこそこの付き合いをしていたわけで、全然やる気マンマンとかではないのです。それなのに父親を盾にされて仕方なくスパイ活動をすることになった結果、あらゆるものを失う。しかも勧誘してきたスウェーデン諜報部のやり方がかなり強引で、正直ソニアからすれば全く信用できないし、見ていて虚しさでいっぱいに。
華やかさのカケラもない業界の裏事情でした。
haru

haru