こんなボロ泣きする予定ではなかった。
途中本当に涙が止まらなかった。
小学三年生の時に亡くなったじいちゃんになんだか國村隼さんが重なって、涙と鼻水が永遠に流れた。
あの時、もっと、会っていれば良かった。今更後悔しても遅い。
血の繋がりのない義父義兄に打ち明けた、あの居酒屋。すごくリアルで、どれだけ悲しみを分かち合っても他人は他人であることに変わらないもどかしさを感じた。
「出会ってから別れるよりも、こうして向き合う方が遥かに長くなった」
この歳になって、人との出会いの奇跡と別れの容易さを知る。なんて悲しくて辛い言葉なんだろう。
最後の方、朋子さんと対話するシーンがあったけれどそれはちょっといらなかったかなと個人的に思う。
だんだんと、どんどん成長していく美紀ちゃん。可愛げがないなと思うことも多かったけど、すごく優しい子で強い子に育っていく過程を見られてなんだか私も強くなれたような気になれた。