試写にて鑑賞。
30歳の若さで妻に先立たれた主人公とその娘の10年間を描いた家族ドラマ。
とても真面目な作りで、良かった。シングルファザーとしての大変さについては勿論そうなんだけど、それ以上に、血の繋がりのない家族の在り方や、折り合いをつけることの難しさというものについて強く描かれているように感じた。
この「折り合いがつける」ということが、個人差はあれどとても難しいことで。全編を通してそのつらみがひしひしと伝わってきて、とにかく泣ける。
主人公の周りには良い人達がとても多く、仕事も順調で、一見大分恵まれているようには見えるのだけど。ただ、これって見方を変えればそんな単純な（環境が良いだけみたいな）話ではなくて。逃げることは幾らでもできたけど、それをせずに真面目に向き合いつづけたからこそこの結末に辿りつくことができた、という風に受け取れなくもない。
思い通りにはいかなくても、真面目に生きていくということ。それって単純だけどめちゃくちゃ難しいことだよなぁと。
