シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

どうにかなる日々のシュトルム凸映画鑑賞記録用改めのレビュー・感想・評価

どうにかなる日々(2020年製作の映画)
4.0
ああ、これ好きだわ、とそう思った。
百合、BL、そして男の子と女の子のお話と来る、四部オムニバスなんだが。
共通する構造として、別の誰かを透かして形作られる想い、というのがある。世界にたった二人だけがいて、二人で完結する話ではないのよね。誰かを挟んだり、誰かを重ねたり、誰かに拘ったり。
そして同性同士の関係が何とも心地良く、どことなく完全愛のような雰囲気を醸し出した後で、三部と四部の連作へと続く。後半のこの二つは同じ男の子と女の子を主人公にする小学生時代と中学生時代の話なんだが、前半の一部、二部と較べると、どことなく危ういのよね。男と女の違いというのがあって、その違いがもたらす、ぎこちなさや脆さやもっと端的に言うと、肉体的な性愛の様の生々しさが、完全愛的ではないんだけれど、でもこの4つが並ぶ事で、どれも、それはそれでありだなと思わせてくれる所がある。穏やかさも、生温さも、じれったさも皆まとめて、いつかはどうにかなる日々なのだ。