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アンテベラムのSSDDのレビュー・感想・評価

アンテベラム(2020年製作の映画)
3.3
■概要
博士号を待つ社会学者の女性が講演会でスピーチを披露し、夫と子供のために早く帰宅しようとするが…。

■感想(ネタバレなし)
前情報入れずに見ましたが、少し期待外れでした。
どう解釈すべきかが悩ましいのですが、おそらくこうだろうなと思う部分はあるものの、消化不良かつ無駄に長い場面が多く入り込めませんでした。
映像美もありますし、諸々悪くないのですが完全に期待した方向と異なっただけですねー。










■感想(ネタバレあり)
差別の歴史は非常に長く根深い、主人公がテレビメディアの司会者のディスカッションで言った通りDNAにでも刻まれているのではないかと疑いたくなる。

現代の差別主義を社会風習しているが、アジア系であるだけで日本人も暴行を受けたことがあったり、嫌がらせを受けたりしている。
結局は国が病んでいるとしか思えない。
トランプはコロナのスケープゴートに中国を名指ししたことでヘイトを広げてメリットを得たのだから、それに扇動される国民感情や動いてしまうマジョリティも病的であるとしか思えない…。

本作の話に戻ると
タイトル通りの南北戦争直後の時代を指し、再現した施設に現代の人々が実際に捕らえられているさまを描いている。

過去の出来事と始めは思っていたが、
1:車で拉致された後しばらく、黒人奴隷として捕まっている人々を描く
2:妊婦の女性が主人公を知っているのはテレビメディアでのディスカッションを観ていたからで、蜂起を促してくる
3:拉致前の家族との幸せな生活を描く
※ここでまるで1,2が実際の南北戦争後の主人公の祖先のように思わされるミスリードが発生する
4:講演が終わり拉致される
5:2の場面からの続きで妊婦が自害する
6:再現施設から脱出する
7:エンドロールで再現施設の解体と捜査が入る

つまりは"現在、過去、現在"で進行しているストーリーなのに、"過去、現在、過去と現在の融合"に見えるので混乱する。

これは狙った演出で素晴らしいとは思うのだがいかんせん長いのと、主人公が性的暴行を受けてるのが嫌悪感があり、日常的な描写が苦痛だった。

最後にはしっかり報復を行えるので良いが、KKK的なこの冗談のような組織が実在しかねないと思わせられる時点でホラーにはなっているかもしれません。
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