まりぃくりすてぃ

キンキーブーツのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

キンキーブーツ(2018年製作の映画)
3.9
高性能マイクが一人一人の大声をピタピタ突きつけてくれた。歌唱も踊りも決め打ち級の完成度で、観始めるやドキドキの方向へと私はよく整った。
物語は、ふつう。事柄の強調ポイントは時々わからなくなった。
舞台客たちがしょっちゅうドッと笑うんだけど、単にラフトラックを聞かされてるみたく私にはジャマ感。可笑しい場面そんなに多かった?

シンディローパーの作詞作曲(ほとんど “彼女の地声”)に覆われてる時点で、この芝居はロックオペラなのに、しかも「逸脱してても、ありのままで!」が主題なのに、ドラムスもベースも無アピすぎた。キースムーン級&ジョンエントウィッスル級の非職業的(超職業的)なヤンチャさ&神さが音として必要で必要で、耳が寒かった。クライマックスでようやくベースが(それまで乗せて唄わせるばかりだったのに)ちょっとだけ自ら唄い始めたみたいだが、後の祭り。
独唱なかったニコラ役コーデリアファーンワース、何のために顔採用されたのか結局不明となる(☜最後のほうで物語的に有耶無耶な役割に)。
ドン役ショーンニーダムも、独唱してほしかった。
拳闘のとこ、期待しすぎた。
ローラ役マットヘンリーには文句は言えない。
チャーリー役には特に言うことがない。

3000円の価値は感じなかった。せいぜい1480円ぐらいかな。“迫力ある大相撲中継” と “国技館での観戦” を一緒くたにしちゃいけない。