緑

トルーマン・カポーティ 真実のテープの緑のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「誰もが一度は会いたいと願うが/
一度会えば二度とは会いたくない男」という
キャッチコピーが秀逸すぎて鑑賞。
著作は全て未読で、映画化作品も全て未鑑賞。

本人映像と関係者のコメント、
映像化されたカポーティ作品などをほどよく編集して
一体どんな人物だったのかを探る作品。
探るというより紹介に近いか。

才能ある破滅型のイメージそのままのような
とても派手で少し惨めな生き様がおもしろかった。
悪口言わない人よりも
聞いて楽しい悪口を言える人のほうが好きなので
カポーティに好感が持てた。
映画館でダメ出ししまくって追い出されるエピが
一番気に入った。
映画館で近くの人がこれやってたら大迷惑だが、
自宅鑑賞なら是非聞きたい。

「叶えられた祈り」の騒動で
ほとんどの人がカポーティから離れてしまい、
残ったのはプライベートな話はしていなかった
C.Z.ゲストのみだったという。
……彼女以外のハイソな方々って
ちょっとお気楽すぎやしないか。
ゴシップに詳しい人ってことは、
よそでは自分の話もゴシップとして語られているだろうし、
そもそも作家にいろいろ話すなんて警戒心なさすぎ。
いいネタがあれば書くという業に逆らえない作家のほうが
いい仕事すると思っているので、
話した人たちのほうがちょっと足りない印象。
と同時に、カポーティがなにを狙って
モデルの人物がすぐわかるような書き方をしたのかを
もっと掘り下げて欲しかった。

幼女の母親、
旦那も娘もカポーティのところに行ってしまって
その心境や如何に……。

あと、カポーティ作品の背表紙写真の
ソファを持っているという民族衣装を着た人、
「ライフ・イズ・カラフル!」にも出ていた気がする。
緑