人物列伝。アメリカはスケールが大きく、ホントいろんな芸人いやがんなぁ・・と切に思う。
今回、このドキュメンタリーを観て重なったのは1920年代のアイコン、スコットフィッツジェラルド。彼もNY社交界の喧騒と虚飾に魅せられた作家だった。
以降は観た上での自分の推理だが、
アラバマ物語がカポーティに与えた影響は「決定的だったのでは?」と思ったね。
アラバマ物語の作者ハーパー・リーはカポーティと知り合いであり、作品内にカポーティを模した少年が出てくるからだ。
カポーティがこの本を読んで
なにを感じたか?
ここがのちの、禁じ手スレスレ・ノンフィクショナル小説執筆の原動力じゃないか?と思ったね。
「モデルの気持ちを知れ」と。
それも《実はポジティブ》に、
だったのではなかろうか。むしろ
「嬉しく」
「みんなもそうに違いない」
と捉え、執筆に励んだ・・
と推論したいのだが、どうだろう。
(ちなみにアラバマ物語は1960年発行、翌年ピューリッツァー賞を受賞している。そして「冷血」は5年後1965年の作品だ)
毀誉褒貶、虚飾満ち溢れる彼のローズバットとして語られる
「いとこの干からびたジンジャークッキー」。
そして養女にかけた言葉
「自分の人生を書いておけ。変わりゆく中、自分自身を忘れないために」。
ーーこれらも「忘れない」ためにここに書いておくよ。