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トルーマン・カポーティ 真実のテープのこのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

大学の授業で出会った『遠い声、遠い部屋』に感激し、その教授には卒業まで師事したわけだが、その出会いにはつくづく一生感謝するだろう、

自分のコンプレックスを持っている、自覚している人はある意味強く、それでいてとても脆く繊細なのだとカポーティの姿を通して感じる
当時の業界の様子が興味深く、人間としての基準、階級の差異をまざまざと感じた、、そこにいてもカポーティはどこか染まりきらないようにしていたのか、必死に自己を確立しようともがいていたのか、"痩せても枯れても作家" か、、

周囲の人から見たカポーティ、で、ドキュメントとしては圧倒的に物足りなく、、真実 は、どこにもないような人のようにも感じたし、真実のテープ という副題は少し大袈なような
ホフマンの『カポーティ』の方が見応えがあった、そしてやはり作品を読むのが必至
ただ、作家カポーティを解き明かすというよりも、「叶えられた祈り」に焦点が置かれていたようにも感じ、そこで今公開されたということは、漠然とした虚無の中享楽に明け暮れるような、本当に必要な議論がなされていないような、自己がどんどん埋もれていってしまうような発展を遂げてきたこの世になにか投げかける意味もあるのだろうか、
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