社会のダストダス

ブレイブ 群青戦記の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

ブレイブ 群青戦記(2021年製作の映画)
2.5
鳴かぬなら 私が泣こう ホトトギス

そんな詩はないって?私の事です。
もし私が同じ状況で合戦中の戦国時代にタイムスリップしたら、仲間を囮に逃げて全部片付くまで泣きながらロッカーの中とかに隠れているでしょう。

ちなみに無双シリーズが好きで戦国無双なら信長様をよく使っています、どうでもいい情報ですね。

やたらと予告編を見る機会が多かったし、いつもTOHOシネマで幕間の時間を繋いでくれるお姉さんが出ているので観に行ってまいりました。

永禄3年、尾張桶狭間。東海道を制圧していた駿河の今川義元は上洛を目指し、尾張の小大名、織田信長の領地に侵攻する。後にいう「桶狭間の戦い」の直前。そこに現代の高校生たちが校舎ごとタイムスリップしてくる(唐突)
今川方の先鋒として織田の要所、丸根砦への進行を遣わされた松平元康は面様なる城(?)を目撃する。

割と最初からいきなりタイムスリップ。
突然なだれ込んできた山賊みたいな輩に次々と殺られていく高校生たち。予告編ではもっとヤングな中高生向けの内容かと思っていたので軽くビビった。

松山ケンイチの織田信長と三浦春馬の松平元康(徳川家康)が思った以上にハマり役だった。
当時、信長様は27歳、家康君に至っては高校生くらいの年のはずだったけど、昔の人はきっとみんな老け顔だから大した問題じゃないか。
現代の高校生たちが当時の同年代の家康に熱く諭されていると考えると笑える光景だけど。

桶狭間の戦い自体は割と名の知れた合戦だけども、本作はその前哨戦となった丸根砦の戦いが舞台。戦国無双でいえば『丸根砦を守る佐久間盛重を討ち取れ!』みたいなゲームの途中のちょっとしたサブミッションで済まされてしまいそうな出来事で映画一本を作っている。ゆえにストーリーは非常に簡潔だけど、冒頭の血祭りがピークになってしまった感がある。最初はインパクトあったけど、2時間もたせるにはちょっと厳しい内容だったかな。

本編の内容以上に気になってモヤモヤするのは、あれだけの出来事があった後の後始末はどうしたのだろうか。