暴力と破滅の運び手

METライブビューイング2015-16 ビゼー「真珠採り」の暴力と破滅の運び手のレビュー・感想・評価

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プロジェクションで示される比喩表現はちょっとベタすぎるかなとは思うし、歌詞に出てくる「炎」に対してTSUNAMIを出す発想もまあわかるがベタすぎるかなとは思うんだけど、そのおかげでマリウシュ・クフィエチェン(ポーランド語では無声子音の次のwは無声f音になるらしい、親切なインターネットの方が教えてくれた)がずぶ濡れになって上半身脱いでくれたので私としては1000000000点です。《真珠採り》自体はせっかくの蘇演だったけどこれならこれまでもこれからも《カルメン》一曲の作曲家でいいのでは?と思った。《愛の妙薬》からのモチーフの借用とか《カヴァレリア・ルスティカーナ》間奏曲への被借用があるのではないかと感じたけどそういうことを論じている文章は見つからず私も調べる手立てがないので残念。