瀬口航平

星の子の瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

星の子(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

日々是好日が好きだったのと、芦田愛菜さんが気になったので、観ました。

様々な物事が一定の距離感を保って描かれて、良い意味で観客にある一つの価値観に没入させない感じが好きです。
パンフまで買ってしまった。

個人的には、ちひろが好きな人にひどい言葉を浴びせられて泣いてしまい、友達二人がただ寄り添うシーンが好き。自分の親が新興宗教にハマっていると打ち明けても、それに対して、「知ってる」「そっか〜」としか言わず、否定も肯定もしない、でも彼らはちひろのことを心配していて、大事にしている。親が誰であれ、何であれ。彼らは宗教にハマっていないし、ちひろのためを思うという名目の下、彼女の親を否定することもできるし、彼女を励まそうとして、そんな親を若干無理してあえて肯定することもできる。でもそうしない。ただただそばにいてあげる。とても良い関係だなあと思いました。ちひろの親とちひろの関係にも言えることだと思いますが、目の前の誰かを大事にするというのは、お互いが全く違う方向を見つめていたとしても、ただそばにいて、相手の信じるものを壊そうとも、無理に迎合しようともせず、ただ素朴に愛情を分かち合うことなんじゃないかなあと感じました。これをほんとに実践するのはとっても難しいことですが。。。でも本当に相手に対する愛情が根本にあれば、自然とできることなのかもしれないですね。
瀬口航平

瀬口航平