父親と母親、家の中の全ては子供が一番最初に知る、世界の常識である。
家族から「守られる」役割から「守る」役割に変わる瞬間とは、ごくシンプルな理由で訪れるものだ。ただもうその時には一人の人間として客観的に、家族の形も子供という立場の自分の存在も、広い世界の側面にも気付いてしまっている。
何も分からない子供はこんなことでは傷つかないと大人が思い込んで振り回す鋭利な凶器に、ちひろがぶつからないことを祈ってしまった。
あと一点だけ、突然のアニメーションの必要性を深読みしようとしても理由が見つからなかった。