つぐみ

星の子のつぐみのレビュー・感想・評価

星の子(2020年製作の映画)
4.1
「さよなら渓谷」が全然よくなかったのであんまりこの監督には期待してなかったし、かなり低評価も目立つけど、すごく良かった!!私はこれ大好きです。
演技が下手な人が誰もいないからなのかな
と思うと「さよなら渓谷」の演技はみんな酷かったねw
「悪人」以来のゲスな岡田将生くんにガッツポーズしたのも束の間、高良健吾くんも出てきて釣りが出ました。私の中の2大「イケメンなのに笑顔が胡散臭い俳優」だよ😹

新興宗教に家族で入信してる人や、ネットワークビジネスで人間関係ズタボロになった人はリアルに何人も見てきたので、カルト教団に潜入したことはないけど、実態の描写は見事に思えた。
何かを信仰、崇拝する姿は一様にピュアでイノセントで、ちひろの両親も加虐性はないし、愛情深い人なんだと思う、そりゃ子どもの健康がきっかけで水買っちゃうんだからね。
だってあんな可愛い赤ちゃんが湿疹だらけだったら親としてはなんとでもして治してあげたいって思うよ…ウエエエエン。もう序盤からこれ私絶対好きなやつだって確信しちゃったもんね、キム・ジヨンの赤ちゃん描写はかなり雑だったからw差がつきました。

間接的にまーちゃんは傷ついてるけど、全方向的に救われる術はなかったんだから、こんな言い方ご無体だけどまーちゃんは運が悪かったとしか言いようがない。可哀想なまーちゃん…ウッウッウッ。

どう考えたって南先生や、ゆうぞうおじさんが正論なんだし、客観的だけど、ちーちゃんが困ってなくて辛くないなら、物語的にはそれでいいのかもね。
家族や夫婦、親子のことはほんと当人にしかわからない。
最後の最後、ちーちゃんは首でもしめられちゃうのかとめちゃくちゃドキドキしたし、あの宿泊施設も不気味で(PLの本部とかあんな感じなのかな…)、新興宗教モノとして見たらミッドサマーの50万倍は怖かったです。

だけど、本質はとても優しい映画なのが不思議。
なべちゃんと新村くんに癒される。
ジェンダーや人種の多様性を認めるように自分と異なる信条、たとえそれがカルトだったとしても、人格を否定しないってのはもしかして、ものすごく令和的なあり方なのかもしれないよ。

しかし、入信者が集ったとき、みんながみんな変な服装で、ゾワッとしたし、私自身は新興宗教にはハマらないけど、じゃあそれと私がミュージシャンや俳優に入れあげてるのは何が違うんだよって話。
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