さよなら僕のマクガフィンたち

ウィズアウト・リモースのさよなら僕のマクガフィンたちのネタバレレビュー・内容・結末

ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

監督ステファノ・ソリマ、脚本テイラー・シェリダン、主演マイケル・B・ジョーダンと聞いて、期待しないわけがない。
しかし結論から言うと期待は外れて、ソコソコの映画にとどまってしまった。
終始頭をよぎったのは「既視感」である。
良かったこともある。例えば、敵の建物への侵入シーンはどのシーンをとっても緊張感があり、さすがステファノ・ソリマと思った。マイケル・B・ジョーダンはさすがのスター性で惹き付け、あとは飛行機の水面不時着のシーンなんかは見ごたえがあった。
ただ他のシーンはどこか見たことがあった。例えば、復讐劇としてはわかりやすく『ジョン・ウィック』シリーズを想起してしまったし、ジェイミー・ベル演じるリターへのミスリードを促すのも凡庸だったし、ラスボスが誰なのかも大体わかってしまった。またラスボスの動機もひと昔前の国家感である。アメリカの二分化を危惧しているのであれば、現代にアップデートした危機意識を映画全体に散りばめないと、「ああ、この人の言うことも一理あるな」とは思えず、まったく同情できないまま川の底へ・・・
いろいろと山場はあったはずだが、どこかするすると、いやズルズルと進んでしまった印象も持つ。前述のように場面によっては良かったのにもったいない!

これは、「配信だから」とかではなく、普通に質の問題。

レインボーという新組織を結成した「ジョン・クラーク」。続編に期待です!あるかな?