このレビューはネタバレを含みます
自社のテレビマンにカメラを向ける覚悟と身内だから出来たつくり。
意図的にフィクションを入れ込む事でドキュメンタリーそのものを根底から揺さぶる。だから見終わったあとも、何なら別のドキュメンタリーを見ているときさえもこの作品がよぎるようになった。
所詮作り手は見せたいものしか見せないし、鑑賞者は見たいようにしか見ない。
不適切な映像を流したときのアンカー、自身のあり方を問うベテラン記者、不器用な新人派遣社員ら絞った密着が三者三様で社会の現状をとてもよく表していた。
視聴率至上主義だとか慢性的なパワハラ体質とか古くさい体質がこれからも続くのならば、テレビなんて終わってもらってもこちらは一向に構わない。