若くして夫を亡くした老人と、その夫の記憶を抱えた不思議な少女の旅物語。年老いていくと、身体が不自由になったり、記憶が曖昧になったりもするけれど、その分だけ人生がちょっとファンタジックでロマンチックに輝く瞬間が増えていくのかもしれない。そう信じさせてくれる、とても優しい作品でした。
また、上映後のトークショーゲストとして登壇されたベテラン編集の宮島竜治さんが、本編を観て気になったと指摘されていたポイントも興味深かった。たしかにその2点の編集を変えるだけで、作品の味わいに大きな影響を与えそうだし、映画における編集とはまさにそういう“魔法”の力を持っているんですよね。