あ

プロミシング・ヤング・ウーマンのあのレビュー・感想・評価

4.5
配給 パルコ
字幕 松浦美奈

最高!
これを観た人みんな何かしらの問題意識を持つようになると思う 義務教育にするべき1本

酔ってた、若かった、自分は違う、そんな言い訳は被害者には1ミリも知ったことではないし 自分の行動そのものを見つめ直さず保身に走るなと言いたい
いじめにせよレイプにせよやられた側は一生忘れないし傷を負って生きていくということがまず加害者には抜け落ちている
自分が加害者だという意識さえない
それをバッサバサ斬って説いていく作品

キャシーは復讐しているように見えて実はそこまでエグい危害は加えていない
窓ガラス割られた奴も自業自得だし結局はみんなクソ
あの弁護士も反省しているように見えてキャシーの手を触ってきたのが気持ち悪かった 無意識でも根本はやっぱそこなんだなと
『コミカレ!』ファンとしてはアリソン・ブリーがめちゃくちゃハマり役で出ていたのも良かった

白人・金髪・ウェーブ・ピンクの服っていう80年代の映画の主人公か?みたいな偏見に合わせたような見た目に着飾っているのもキャシーの意図なんだと思う
両親がプレゼントしたトランクももちろんピンク
ライアンに出会ったあと水色のワンピースを纏っていて(キャシー以外の人物や男性が水色を纏っていることが多かった)キャシーの中でなにかが変わりかけている変化を表しているのが良かった

音楽もはちゃめちゃに良かった
選曲のセンス最高 トリスタンとイゾルデの使い方100点だし 終盤のシーンで王様と私を持ってくるあたりも最高すぎる
一番良かったのはパーティーにいくときのあの曲!ガッツポーズしそうなほどいいアレンジだったな

自分のことしか考えていない人が多い中 自分はどうかな?最近いろいろなことにおいて無意識が一番罪だよなと改めて思う
「そういう意識はありませんでした」「やっているつもりはありませんでした」「自分は関係ないと思っていました」こんなの全て許されない
関わっていなくても知らないふりをしていても加害者になりうるということや
自分がどんな立ち位置なのかは常に考えていた方が良い

起こったことはなかったことにはできない 一生背負って生きていけよ
あ