「プロミシング・ヤング・ウーマン」＝「将来を約束された前途有望な若い女性」。
タイトル通りの女性だったキャシーは、何故大学を中退し、輝かしい未来を捨て去ったのか？
その理由の明かし方がよく練られているし、彼女の行動原理を受け入れやすくする構成は上手い。
ラブコメやスリラー要素を巧みに散らばせながら、クライマックスに向かっていく展開は見事。
レイプや性差別といった問題を扱っているので、宣伝にあるような「復讐エンターテイメント」というイメージからくる痛快感、爽快感なんてものは得られず、ただ苦味だけが残る感じ。その苦味は、自分が数多いる傍観者の内の1人であると突きつけられることからくるのでしょうか。
アンバランスで危ういキャラを演じたキャリー・マリガン、上手かったなぁ。
