azm

プロミシング・ヤング・ウーマンのazmのレビュー・感想・評価

3.0
医学部に在籍して将来有望とされていた主人公のキャシー。しかし、親友であるニーナが同級生にレイプされて自殺するという事件が起こってからは大学を中退。コーヒーショップで働きながら週末の夜になるとバーで泥酔したふりをし、〝お持ち帰り〟をする男たちに裁きをくだす生活をするようになっていた。そんなある日、大学時代のクラスメートと偶然再会することになるのだが……的な流れ。

良かった点は見えなくていい、見えなくても伝わるもの(レイプされてるシーンとか)が映っていなかったこと。逆に映ってないから真偽がわからないって意見あるんだろうけれど、この映画は真偽云々を問うものじゃないし、これはカットされてて良かったと思う。レイプされたという被害者の訴えがあらゆる人間たちから無視され、ひどいセカンドレイプを受けたということが大事なのでは。

それにしても頻繁に出てくる「泥酔する女が悪い」論法の多さね。男だけじゃなく女もこれを言うの。被害者が普段から素行が悪かったからという意見、相手の男が将来有望だったからという考え、ガキだったからという言い訳……なんかもうあらゆるところで怒っちゃったね。

被害者の素行の話は冤罪云々って問題もあるだろうから信じてもらえなくても仕方ないのかな……と思ってたんだけど、その後に動画撮影されててみんなで面白がってたとか判明するし!

彼女たちの将来は考えないの!?男の将来のことしか考えないのか!?とか、ガキってなんだよ!!医学部にいるくらいだから年齢も知識もそれなりにあるはずだし精神的にとか言うならそんな奴が人の命や尊厳に関わる医学部にいるんじゃねえ!!とか思ってしまいましたね……。そういう連中に限って過去のことなんか忘れて成功してるの本当に世の中が嫌になるな。

自分を守るために泥酔しないようにって意見・注意はわかるけど、だからって「レイプする隙を与えた女側が悪い」とはならんでしょ。

正直最後の復讐のあたりは予想外だったなぁ。
azm

azm