ロシアが作ったコソボ紛争映画
旧ユーゴ圏の90年代後半の動きのうち99年のセルビア-コソボ間の戦闘の一部を取り上げた作品
冒頭の戦闘シーンだけロシアのテレビ局の配信で観て気になってたので鑑賞
完全にセルビア・ロシアサイドの視点から製作してあるのでまぁプロパガンダ映画なんだけど、判って観てる限りは大丈夫だし戦闘シーンなかなか気合入ってるので一見の価値あり
ざっくりとコソボはアルバニア系(なおアルバニアが欧州唯一のムスリム国)である事、セルビアから独立しようとしてる事さえ知ってたら、あとはだいたいわかるように作ってあるので大丈夫
ただし空爆シーンも凄惨だし、スナイパー大活躍なのでみんな脳天に穴開くし、人がボンボン燃えるし、なにせコソボ解放軍はイスラム系…(あとはわかるな?)残虐表現極めて多数なので戦争映画観慣れて無い人は回れ右
合間に挟まれる、ロシア軍のちょっとアタマの足りなそうな戦車乗りたちがなんかやってるシーンだけBGMおかしいしあそこは多分笑うところです 戦車は走ってるだけで全く戦闘には参加しないしね…
人数的に圧倒的不利な状態での戦闘が題材で、自己犠牲的行動を美化するような表現や戦場にもぶっこまれるロマンス等々ロシアさんお得意のいつもの感じ(思ったより最終戦湿っぽく感傷的に作ってあったけど最近のロシア作品わりとこんな感じのような…)
銃撃戦でのスロウ多用とか ああ最近流行だよねぇわかるよーっていう手法ももちろんありつつ、現代戦らしく真俯瞰空爆/火薬盛りすぎな爆破シーンとなんだかいろいろ全部盛りでお腹いっぱい
エンドソングが雰囲気ぶち壊しで余韻も何もあったもんじゃないところまできっちりロシアだった
主人公のシャタロフ、観たことあるなと思ったら2-3年前に劇場で我々をカオスに巻き込んだ迷作『ガーディアンズ』の熊男だった俳優さんらしく…🐻
火薬と砲弾のプロフェッショナルらしいバーリャというおっさんが最高にカッコ良かった