FREDDY

ステイ・ホームのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

ステイ・ホーム(2019年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

ロベルト・デ・フェオ監督によるホラー映画である本作は、イタリアの田舎にひっそりと佇むヴィラ・デイ・ラーギと呼ばれる領地内から屋敷の主リッカルドに抱えられ夜中に連れ出されるも事故に遭い、後遺症で車椅子生活を送ることとなった少年サムエルの10年後を描いたものとなっていて、内容としては、英才教育に熱心な厳格な母と優しい使用人たちに囲まれ幸せに暮らしていたサムエルが、とある日に訪れてきた重症を負った男が連れていた少女デニーズと出会い交流を深めて行く中、未だ見たことのない外の世界に憧れを募らせ、デニーズとともに領地内からの脱出を試みるという内容となっているのだが、まず言いたいのは、本作は邦題でだいぶ損している作品という印象でしかないですね。要するに、ヴィラ・デイ・ラーギと呼ばれる領地内にある屋敷に住む一族の"秘密"が本作の要であり、"なぜこの一族は厳しい戒律の中、外の世界を遮断し閉塞的な暮らしをしているのか"という疑問のもと物語が展開されていくわけなのだが、映し出されるものは厳格な母をはじめとした一族による異常行動と、閉塞的な暮らしを強いられているサムエルとデニーズの姿となっていて、抱えていた疑問の答えが"領地内"にあることを強く示しているが、邦題が「ステイ・ホーム」であることから自らが領地内に留まっているというニュアンスになってしまうので、当然ながら"外の世界"に目が向いてしまいますし、あのオチを見せられたところで驚きはなく、「でしょうね。」としか言いようがない。視聴者の目を少しずつ"外の世界"に向けさせようと曖昧な演出が施されているのに、邦題がこれではただの裏切りですからね。とは言え、別の邦題が付けられていたとしても、序盤でオチは見当がついてしまうんですけどね。
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