ニシカ

映画 えんとつ町のプペルのニシカのレビュー・感想・評価

映画 えんとつ町のプペル(2020年製作の映画)
3.6

「どうやらこの世界の秘密に気づいてるね。ドキドキするじゃないか!」



イェイイェイ!


挑戦する人たちに寄り添う物語をこども目線で感じる日常の壮大さや街並みの圧迫感までもを表現しながら見事にSTUDIO4℃が美麗にアニメーション化している。絵本から映画化にあたり物語に厚みが増しているが既知のストーリーゆえに山場で爆発的にはおとなには感情は動きづらいかな...。

キッズや制作を伴走してきたファン、物語に触れたことが無い方々には感情が揺れる作品ではあり、敢えての徹底した芸能人キャラクターボイスも芦田愛菜、窪田正孝、小池栄子ら以外は声を聞いた瞬間にキャラよりその芸能人が頭によぎってしまうきらいがあり、なかなか物語に没入出来なかったのが正直なところ、。

とはいえ、やはりSTUDIO4℃の細やかなアニメーションは素晴らしく、西野亮廣によるメディアミックス的に展開していくプロモーションや絵本から映画化に突き進んできた力は誰にでも出来ることでなく、賛否両論ではあれど結果を残してきた者が物語の中に紡ぐ優しく背中を押すようなセリフが散りばめらた本作に勇気や希望を見出してきた人達にはメモリアルな作品となるよね


あと色彩設定が最近の日本アニメにある淡くもハイキーに寄せていくような傾向がある中で、作品が煙に巻かれた世界ゆえでもあるが、アッシュなトーンに寄せていることで明瞭なカラーを施している部分にメッセージや視覚誘導を施しやすくしており、こどもが観てわかりやすくなるようにとかなり意識している。登場人物達の髪や肌の色、多国籍でもあり無国籍でもあるような魅せ方も含め、こどもをターゲットに世界へ展開する準備もしっかり仕掛けられているんだから、やっぱり凄いな、。


ロザリーナは5点満点です。

おおきに!
ニシカ

ニシカ